ホテルサービス お客様との距離のつめ方(ロビー)

職業柄、ホテルに泊まることがよくあります。

その宿泊先を決める要因は
(料金は少し高くついてしまいますが…、ホテルサービスの視察が目的なので)
そのエリアの出来るだけ高いランクのホテルであること、
そして口コミなどの評価点などが高いホテルであることです。

といっても都市部やリゾートエリアなどでない限り、
地方での高級ホテルのニーズは高くないため、
地方出張時は、ほぼ必然的に滞在先は決まってしまいます。

先日は、浜松に行ってまいりましたが、ここは大阪から日帰りのスケジュールを組むことも出来るエリアです。
しかし、日帰りエリアといっても、地方特有のスタイルや、接客サービスのトレンドも掴んでおきたいので、可能な限りは宿泊は出張の行程のひとつに入ります。

今回宿泊した施設は、日系ブランドのオープンからすでに25年ほど経ったホテル。
そのスタイルに若干の古さを感じるものの、
空間は大手ホテルブランドらしくきれいに保たれていて心地がいいです。

まずロビーに足を踏み入れた瞬間あたりを見回します。
空間の作り方や高さのある吹き抜けなど、バブル期に日系ホテルでよく見られたデザインが色濃く残っているのが特徴的です。

ホテルオークラ浜松アクトシティ―

ホテルユーザーは、豪華なデザインでもこういった広く空間を利用したデザインを好む人もいれば、同じ豪華さでも、クラシックなスタイルから、アーバン型のブティックホテルを好まれる方まで、それぞれでしょう。

いつもなら正面玄関からスタッフの動きやサービスを確認するので、
駅から近いホテルであっても出来るだけタクシーで乗り入れるようにしていますが、
こちらに関しては駅との直結のため、さすがにタクシーは使いませんでした。

到着は土曜の21時のため、到着前からロビーの流れはスローと予測していました。
案の定、ロビーに入ってすぐ全体に目をやると、ロビーには他にお客様がほとんどおらず、フロントとロビーのスタッフも少人数でした。

ここにおいては、さすが老舗ブランドのオペレーションで、スタッフのシフティングは非常にうまくコントロールされているのでしょう。

ただ、色々なホテルでよくみられることですが、
スローな時間帯ほど、意外にもスタッフが気を抜いてしまう瞬間があり、
ロビーコントロールがおざなりになってしまうことが。

そんなことを少し期待してしまいましたが、
ロビーを守っていた経験年数がありそうな男性がすぐに正面から入ってきた私に気付き、お出迎えの挨拶とともに、20メートルの間隔を縮めてきました。

すぐさま私のキャリーバッグを手伝ってくれ、彼の「荷物のスムーズな受け取り方」と「運び方」、「フロントまでの誘導」は経験レベルも感じることができました。

ただ、ひとつこの7秒の間に、私が付け加えることが出来たとしたら、ゲストとの距離のつめかた。それをもう少し「能動的に」行うことが出来ていればさらに良かったと思います。
(ただし、ここは瞬間的なものなので、プロフェッショナルなレベルでもアプローチのタイミングがずれてしまうことは、よくあることで、この時はたまたま積極的に距離を縮められなかったのかもしれません。)
もちろんマイナス点はなく、それが高いレベルであったことには変わりありません。

ちなみに、ここでいう私の考えるお客様との「心地よい距離のつめ方」ですが、
これは接客の経験年数はだけでは高められるものではありません。
しかし、「それは個人レベルでの感性の問題だからみんなが出来るわけではない」
などと言う人もいますが、
そんなことをいつまでも言い続けていても、
チーム内の「接客レベルを改善すること」は出来ません。

ではそれはどうすれば良いかというと、
それは非常に簡単な事で、「相手の立ち位置を感じること」なのです。
こちらに関してはまたあらためて続きの記事で書きたいと思います。

それにしても、今回は遅い時間のスローな時間帯のロビー観察となってしまいましたが、
どうせならすごく忙しい時間帯のロビーコントロールを見たかったというのが正直な気持ちでもあります。

 

 

 

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